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2017.2
漢方アドバイザー2級取得

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漢方 




じんましん

 私ごとながら先日、突然「じんましん」に見舞われました。
ぼつんとできた発疹がかゆくって、痒くってあっというまに広がってしまい、その痒さで安眠できないほどです。真っ赤に地ばれしてイタ痒くなり、皮膚科に駆け込みました。そこで初めて「じんましん」と分かったわけです。
 春先はアレルギーも起きやすく、体調も不安定になりやすいため「じんましん」は多いそうです。飲み薬「オロパタジン」と「強力レスタミンコーチゾンコーワ軟膏」を処方され、3日ほどでほぼ良くなりました。が、眠気とだるさという副作用のおまけもあり、ほとんど毎日がうつらうつらの状態でした。
 中医学では、蕁麻疹は大きく分けて急性と慢性のタイプに別れます。急性の場合は「外風」と「消化器の不調」が原因になることが多く、慢性の場合は「内風」と「虚弱体質」です。
 私の場合は前日に胃痛もあったので、とりわけ消化器の不調だと思います。また熱によって血流が良くなるとなおさら悪化するので軽く冷やすのはおすすめです。
 じんましんの原因には日光、ストレス、食物や食品添加物、薬、ダニ・花粉・動物の毛などのほか、慢性感染症(虫歯・扁桃腺炎・副鼻腔炎・中耳炎)などの影響があります。
 慢性の場合は、皮膚の乾燥を防ぐ「当帰飲子」や「六味丸」など試すと良いでしょう。痒みの強い乾燥した急性の皮膚疾患には「十味敗毒湯」も効果的です。




便秘

 女性は男性に比べ便秘に悩む人が多いといいます。
「便秘体質」の人の多くが、慢性便秘に陥っています。なかには便意を我慢する人がいますが、続けると直腸の感覚が鈍くなり、直腸に便がたまっても排便が出来なくることもあります。
 慢性便秘は体質との関連が深い症状なので、中医学ではまず体質を改善することに主眼をおいた治療をおこないます。
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●便が乾燥して硬い、顔面紅潮、口臭、尿の色が濃いなど栄養過剰の便秘で、のぼせが強いときは、「調胃承気湯」、血おを伴うときは、「三黄寫心湯」「桃核承気湯」を使います。栄養過剰によって身体が熱くなっているので、粗食にして身体を冷やす作用のある漢方が適しています。
●急性の冷房病、飲食の不摂生で腹部を冷やしたために起こる一時的な便秘には、「温脾湯」「人参湯」など、身体を温める漢方を使います。
●胸脇苦満、情緒不安、腹部にガスがたまる、残便感、コロコロした便、細い便など、ストレス性の原因による場合は、「大柴胡湯」を使います。不眠症を伴う場合は、「柴胡加竜骨牡蛎湯」「加味逍遥散」を使います。
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以上は一般的な慢性便秘の治し方です。




肥満

 肥満は生活習慣病に直結しますから、ダイエットも必要です。
中医学でいう肥満は、大きく「実証」と「虚症」とに分かれます。実証は脂肪がむっちりついたがっしり体型で、食べ過ぎで体脂肪が増えたり、体質的に脂肪が蓄積しやすい固太りタイプです。
 このタイプは、食事制限と運動はもちろんのこと、中医学では「瀉法」という漢方を用います。
 口が渇いて水分を多くとる、のぼせやすい、便秘がち、血圧が高い、食欲旺盛な人は、「裏熱実証」になり体の内側に熱を持っています。
 そのような場合、よく使われる漢方が「防風通聖散」です。肋骨の下縁にそって上腹部の痛みや張りを感じる場合は、「大柴胡湯」が適します。世のお父さんに多いぽっこりお腹に試してみましょう。また、血お、月経異常(月経痛や子宮筋腫)があり、便秘もある女性は、「桃核承気湯」が適しています。

 虚証の肥満は、肉質が柔らかいぽっちゃり体系です。俗にいう水太りタイプです。このタイプは、本人が自覚しているいないに関わらず、胃腸の働きが弱い「脾虚症」にあたります。五行でいうところの土性(戊己)が過多か過少(なし)のときです。
 脾胃(胃腸)や腎(腎臓ではなく五行でいう水性)などの内臓の働きが悪く、新陳代謝が悪いため、体の中に余分な脂肪と水分をため込んでしまいます。五行の水性(壬癸)が過多か過少(なし)のときです。
 胃腸が弱い、疲れやすい、冷え症、動悸、息切れ、むくみやすい、少しの運動で汗がでる人は、内部に水分が溜まっていますから利尿を促します。
 汗をかきやすい人は「防巳黄耆湯」、咽が渇いて水分をとり、むくむ人は「五苓散」、食欲不振、下痢しやすい人は「香砂六君子湯」を試してみましょう。
 また、肥満が原因となっている糖尿病にも効果的です。




冷え症


 冷え症は思春期や更年期の女性に多くみられます。足腰が冷える、冷えのために眠れない、寒がる、クーラーに弱いなどの症状で、人によっては頭痛や肩こり、疲労、めまいなどを伴います。五行でいう水性(壬癸)が過多か過少(ない)の時、命式に水性が多いまたは、冬生まれ(亥子丑)などです。
 この冷えの原因には、以下が考えられます。
血虚 貧血傾向
気虚 機能の低下
気血両虚 気と血がともに不足している
陽虚 エネルギー不足
血お 血行障害

 冷えを治すためには、原因を確かめてみる必要があります。
足腰が冷える、手足が冷たい、肩こり、疲れやすい、などの一般的な症状のほかに、どのような症状があるか観察してみましょう。
 胃腸が弱く冷える方、食欲不振や腹部の冷え、下痢、むくみ、無気力などの症状がある場合は、「人参湯」を試してみます。
 疲れやすく貧血気味の方、血色が悪い、貧血気味、健忘、肌荒れなどがある場合は、「温経湯」を試してみます。
 胃腸が弱く足腰がだるい方、早朝の下痢、めまい、食欲不振、むくみ、足腰がだるい、精力減退、早漏などがある場合、「真武湯」を試してみましょう。
 体力低下が原因の冷えの方、足腰がだるい、腰痛、脱力感、耳鳴り、難聴、聴力の低下、骨がもろい、歯が抜けるなどの老化現象がある場合は、「八味地黄丸」を試してみましょう。
 血お(血行不良)がある方、舌のお血斑(舌の裏の付け根に黒い膨らみがある)、皮膚の黒ずみ、月経痛、肩こりなどの症状がある場合は、「桂枝茯苓丸」を試してみましょう。
 紹介したどの漢方薬も、第二類医薬品ですから、薬局、薬店(ドラッグストア)などで購入することができます。その際、注意書きをよく読みましょう。
 また、冷たい食品を避け、温野菜、温かいお茶などを取るのが肝心です。



目のトラブル

 脳と目はエネルギーを大量に消費する器官です。目、鼻、耳、口の中では8割が目からの情報で占めるといいます。目の活動のもとになっている血液は肝臓によってもたらされます。
 肝臓は「血の貯蔵庫」といわれ、体中の血液を浄化してきれいにし、目や脳に栄養を与えます。
―まぶたがむくむ、目の下のクマ、目が赤い、目が疲れやすい、目が乾く、涙がやたら出る―
 などのような目のトラブルを感じたら、肝が弱っている証拠。睡眠不足、過労、ストレスなどで血行が悪くなっていることも考えられます。肝が弱っているときのおすすめは、にんじん、パセリ、ほうれん草、ブロッコリー、レバー、あさり、しじみなどの血液を増やす食品です。
 肝は、ストレスを受け止める臓器です。精神的なストレスは、肝を高ぶらせ、肝臓と相克関係にある胃腸にも影響をおよぼします。神経性胃炎はその例です。
 肝にたくわえられた血はからだを動かしたり、物事を考えたりするときに消費されます。肝臓が回復して、血液が再生されるのは睡眠時。遅くとも12時前の就寝を心がけましょう。
・肝と胃腸に効き更年期障害を軽減【逍遥散(丸)】
・肝腎を強化して目・耳を守る【杞菊地黄丸】
 ※丸剤は香り・苦みともになく飲みやすい漢方です。




腎と膀胱 じん と ぼうこう

 

・腎は生命エネルギーをたくわえる
・腎は水分調節をつかさどる
・腎は呼吸をつかさどる
・骨と脳、毛髪をつかさどる
・耳と生殖器、大小便をつかさどる
・腎は腰と関連する
・腎は裏、膀胱は表の関係

 腎の機能が衰えると、老化が進み、ホルモンや代謝免疫系などの失調が起こり、不妊などの生殖機能の低下、骨粗鬆症、糖尿病、アレルギー性疾患、慢性皮膚疾患、膠原病、高脂血症など、多くの疾病の原因と考えられます。




肺と大腸 はい と だいちょう



・肺は呼吸によって気を生み出す
・体内に水分をめぐらせ、水分を排出する
・肺は水分調節機能をもつ
・肺は皮膚・毛孔をつかさどる
・鼻と咽は肺の一部
・肺とは裏、大腸は表の関係

 肺の呼吸機能に障害が起こると、呼吸困難(息苦しさ)、咳、痰、鼻づまりなどの症状が現れます。
 肺の水分調節機能が低下すると、体内に余分な水分がたまり、不快症状となります。このように蓄積した水分を痰飲と呼び、喘鳴(呼吸時のゼーゼー、ヒューヒューという音)、鼻水、めまい、胃内停水、悪心嘔吐、むくみなどの症状になります。
 肺の不調は便秘などの大腸の機能障害を引き起こし、またその反対の現象も起こります。
 



脾と胃 ひ と い

 

・脾は栄養を全身に運び、内臓の位置を正常に保つ
・血を統制する
・脾は気血を生む
・脾は全身の筋肉をつくり、状態は口にあらわれる
・脾は裏、胃は表の関係

 脾は現代の消化器系と同じです。脾の作用が低下すると、食欲不振、腹部の張りやもたれ、腹鳴、軟便、下痢、胃内停水(胃に水がたまりチャプチャプと音がする)、痰や鼻水などの分泌物が多くなる、むくみ、おりものが多い、などの症状が現れます。
 また、脾は内臓の位置を正常に保つ働きもあります。この働きが低下すると、胃下垂、脱腸、子宮下垂、遊走腎、潜血尿などの内臓下垂の症状が起こります。
 脾のトラブルは、消化器官の胃と直接つながっているにあらわれます。




心と小腸 しん と しょうちょう

 

・心は血脈をつかさどる
・心は精神を支配し、その状態は顔にあらわれる
・心のトラブルは「舌」にあらわれる
・心は裏、小腸は表の関係

 心(しん)は心臓血管系の血液循環機能と、大脳の精神神経活動(こころの働き)を担っています。心に存在する気の力が不足すると、血液循環がとどこおり、動悸や息切れ、めまい、立ちくらみ、むくみなどの症状があらわれます。
 心臓と精神は切っても切れない関係にあります。驚いたときや緊張したときには、心臓がドキドキしたり、胸が締め付けられるようになるのはそのためです。また、狭心症や心筋梗塞では不眠や不安感に悩まされることがよくあります。さらに最近の研究で睡眠を誘発する神経伝達物質が心臓でつくられているいることも分かってきましました。
 心臓に病変があるとが異常に赤くなったり、青紫色になったりと顔色にその変化がみてとれます。さらにに症状がよくあらわれます。心の機能が過剰に亢進してイライラや不眠、多夢、胸の悶えなどの症状があらわれるようなときには、舌の先端が赤くただれることがあります。脳卒中が起こるとロレツが回らなくなり、舌が歪斜することもあります。
 



肝と胆 かん と たん

 


・肝は血を蔵す
・肝は疏泄をつかさどる
・肝の状態は目にあらわれる
・肝の状態は筋肉や爪にあらわれる
・肝は裏、胆は表の主従関係

 肝は血液を貯蔵し、血液を浄化して栄養を与える役割を担っています。血液の浄化が妨げられると、全身を汚れた血液が巡ることになり、血行障害によるさまざまな障害が起こるようになります。
たとえば生理痛、子宮筋腫、痔、静脈瘤、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などです(血お)。
 肝はに通じています。肝血が不足すると、眼性疲労を引き起こし、目のかゆみ、ぼやけ、涙目、目がまぶしいといった症状があらわれます。さらに、脳の働きを低下させ、不眠、情緒不安、いらつき、ヒステリー、抑うつ状態などの精神神経症状がおこります。
 肝血が正常に機能しているか不足しているかは、をみるとわかります。爪がもろくなって欠けやすい、薄く柔らかい、凸凹になったりするのは肝血の不足を示しています。
 



体質タイプ

 漢方では、その人の体質を一番に重要視します。体質は大きく分けて5つになります。
 

・気虚(ききょ)…「気」が不足して、免疫力が低下します。
・気滞(きたい)…「気」の流れが滞って、自律神経を乱します。
・血虚(けっきょ)…「血」が不足して、消化吸収が低下します。
・お血(おけつ)…「血」の流れが滞って、老廃物がたまります。
・水滞(すいたい)…「水」の流れが滞って、体内に水が過剰になります。
 自分は何タイプなのか? または近いタイプは?
 type.pdfでお確かめください。
 どのタイプもチェックが2つ程度までは問題ありませんが、チェックが3〜5つある場合はタイプの傾向が強くなります。5つ以上チェックがあれば未病です。自分のタイプを知って健康管理に役立てましょう。




未病と漢方


 未病という言葉があります。病気の域には入らないけど体調がなんとなく悪い状態です。そういう方は実はとても多いと思います。冷え症、頭痛、耳鳴り、肩こり、腰痛、生理が重いなど、女性特有の不快症状のようなものです。
この未病というのにピッタリなのが漢方なんです。私も以前は実母散とか養命酒のお世話になりました(若いころは病弱でしたから)。
 クリニックでは血液検査の数値だけを見て、目の前の患者を診ることがないのが現状です。お医者さんとしても「未病程度の患者は患者にあらず」なのかもしれませんが、予防医学が叫ばれているわりには、まだまだそんな状況ではなさそうです。
 そこで私は漢方好きが高じて、漢方の勉強を始めてしまいました。まったくの素人でも「中医学」という中国伝統の医学が学べるのはありがたいことです。自分の体質を客観的に判断できるうえ、体質改善にも取り組めるのですから、すばらしい。
 漢方医学の見立ては西洋医学のものとは違い、「四診」といって望診(目で見る)、聞診(声や臭い)、問診(問答)、切診(触れる)することで身体の情報を収集します。それをもとに身体の不調や原因を見立て(証)、薬を選ぶというプロセスをへます。その理論を理解していれば漢方が身近に感じられますし、自己管理にも役立ちます。
 自分自身や家族の健康のために、学ぶことの意味は大きいと思います。




五行と漢方


 算命学と中医学は中国発祥の同じ思想を持つ兄弟の関係であり、「陰陽五行説」という思想をもとに成り立っています。この世の森羅万象を「木」「火」「土」「金」「水」の五元素に分類した中国古来の自然哲学です。 「五行」には助け合う関係の「相生」と、抑制し合う関係の「相剋」があります。五行説でいう助け合う関係は"ギブアンドテイク"ではありません。
(下図)5人のグループだったとすると、心(火)→脾(土)→肺(金)→腎(水)→肝(木)→心(火)へと一方方向へ循環する助け合いの法則です。逆回りはありません。
また、心(火)は肺(金)をいじめ、腎(水)からいじめられるという風にこれもまた、一定の法則が成り立ちます。

   


 木→肝と胆―目と筋―怒り―酸味―青色―守備本能
 火→心と小腸―舌と脈―喜び―苦味―伝達本能
 土→脾と胃―口と肉―思い―甘味―黄色―引力本能
 金→肺と大腸―鼻と皮毛―悲む―辛味―白色―攻撃本能
 水→腎と膀胱―耳と骨―怒り―鹹味―黒色―習得本能
 
 そして、すべての物事を性質の相反する「陰」と「陽」に分けて考える二元論思想は、「コインの表と裏」のように、一つの元素には二つの事象があるとしています。